あたしはつい数分前まで四次元の概念を少しも知らない馬鹿であったから、このスリーディメンションな世界がフォーディメンションなのだとしたら人間は縦横高さと気持ちで構成されているのだと大いなる勘違いをしていた。4つ目の次元は時間らしいけど、それもまた違うようだ。どうやらあたしの存在する世界は、ものすごい多数の次元によって複雑に構成されているらしい。どうりで、馬鹿なあたしには生き難いわけだ。ものすごい多数の次元によって構成されている世界では、当然何モノも多角的に見ないとわかるわけがない。

でも、ゲームとかの世界は、人間がそこに広がる世界を想像しない限りは二次元のままなんだろうな。以前から二次創作小説を書こうとおもっていたのだけど、2個くらい書いたあたりでどうしてもそれから先を書けなかった。あたしが恋愛というオブジェクトにその先の世界を見ていないのもあるし、ゲームはゲームの世界なのだと分割して考えていたのもあったのかもしれない。あたしの書く文章はいつもあたしが中心で、誰か別のものを立てて世界を創ることができなかった。だから主人公のキャラも大きく崩れていて、もはや二次創作である意味がわからないくらいだった。

かくしてあたしは、ものを自分の次元でしか解釈することができなかったというわけだ。これはつまり、こどもの視点ってわけで。


自分の内的成長を止めたあたしは、身体ばかり大人になっていくようだ。
見せ掛けだけのからっぽな人間に一歩一歩近づいているのが、よくわかって怖い。