勝てないものがいる。
あたしがどんなにやせたって、おしゃれになったって、勝てないもの。
勝てないものに憧れて落ち込んだって、そんな時間が無駄。
わかっているけれど、憧れずにはいられない。
あたしはいつだって、それに負けてきたんだから。
いや、負けたんじゃない。
彼女達の輝きに目が眩んで、一目散に逃げ出したんだ。
始めから勝負すらしてなかったんだ。
そりゃぁ、勝てるわけがない。
性格で勝負って、しようとしてできるものじゃない。
長い時間かけてねじ曲がった性格、歪みなく直すことなんてできない。
そうやって、できないできないと言って逃げて、やってもいないのに勝てないとほざく。
自分が疎ましい。